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外断熱のメリット・デメリット!内断熱との違いも紹介します

2023.11.01 Wed


「外断熱のメリット・デメリットが知りたい」
「外断熱と内断熱って一体なにが違うの?」

外断熱は、建物の柱と外壁の間に断熱材を追加する断熱工法です。

工場や事務所の暑さ対策として断熱を検討する場合、外断熱と内断熱が比較されやすいですが「どのようなものなのかよくわからない」という人もいるでしょう。

本記事では、外断熱のメリット・デメリットや内断熱との違いについて紹介します。

外断熱は断熱効果が高く気密性に優れているため「工場が夏は暑く冬は寒いため、労働環境を整えたい」という方はぜひ最後までご覧ください。

外断熱のメリット


外断熱とは、断熱材を柱と壁の間に入れて熱の出入りを遮断する断熱方法のことです。

柱など建物の主要な構造を含め、建物全体を断熱材で包むように施工します。

工場や事務所を外断熱にするメリットは下記のとおりです。

・断熱効果が高い
・気密性が高く結露しにくい

これら2つは工場や事務所の外断熱について考えるうえで、とても重要なポイントです。

1つずつ詳しく説明します。

断熱効果が高い

外張り断熱を施す大きなメリットの1つが、高い断熱効果です。

建物を部分的に覆う内断熱と違い、外断熱は建物を完全に断熱材で覆い、隙間を残しません。

そのため高い断熱性を持ち、外気の影響を受けにくく、さらに室内の快適な空気も外に逃しにくくなります。

工場や事務所は冷暖房費が高いため、外断熱効果の高い設計を採用することで、光熱費の削減を実感できるでしょう。

工場や事務所は、夏は暑く冬は底冷えするという悩みを持つ方も多いので、労働環境を整えたいという方にはおすすめです。

一般の住宅と比べて工場や事務所は広いため、断熱効果が高い外断熱にリフォームすることは、大きなメリットがあります。

気密性が高く結露しにくい

外断熱は気密性が高く、結露がしにくいため建物に悪い影響を与えにくいのがメリットです。

外断熱は断熱材に隙間がないため、内断熱と比べると室内と屋外で急激な寒暖差が発生しにくくなり、結露ができにくくなります。

結露しにくいと建物に使用されている金属もさびにくく、さらに外壁の劣化の原因になるカビの発生も抑えられます。

建物の劣化の原因になる結露やカビの影響が少なく、建物全体も劣化しにくいのは外断熱の大きなメリットです。

外断熱のデメリット


外断熱はメリットもありますが、下記のようなデメリットもあります。

・狭い敷地内での施工に不向き
・換気設備を整える必要がある
・内断熱と比較して費用がかかる

外断熱を選ぶに当たって、どのようなデメリットがあるのか確認しておきましょう。

狭い敷地内での施工に不向き

外断熱は柱の外側に断熱材を入れるため、外壁に厚みが出てしまいます。

そのため、狭い敷地内での施工には不向きです。

外断熱は建物を断熱材で包む構造のため、複雑な形状の建物では施工が難しくなります。

間取りにゆとりがない場合も施工が難しいです。

土地の形が小さいもしくは複雑、もしくは居住空間を広めに取りたい場合には外断熱は不向きです。

換気設備を整える必要がある

外断熱を行うと建物の気密性が高くなるので、換気設備を整える必要があります。

高気密の工場や事務所は、室内の熱がこもりやすいです。

そのため、定期的に空気を入れ換える必要があります。

特に工場内の空気の汚れは健康を害する恐れもあります。

換気設備が整っていない工場や事務所の場合、外断熱と一緒に換気設備のリフォームも必要です。

内断熱と比較して費用がかかる

外断熱は内断熱と比較して、施工の費用が高額になりがちです。

外断熱は建物全体を断熱材で包むため、必要な断熱材の量も多く材料費が高くなります。

換気設備を整っていない工場や事務所の場合は、設備導入に必要なコストもかかりがちです。

換気設備を導入する工程も増えるので、内断熱と比較して外断熱のほうが費用はかかります。

外断熱と内断熱の違い


屋根や壁の外側から断熱材を施工する方法が「外断熱」です。

一方で工場や事務所のように、鉄筋コンクリート造では断熱材が柱の内側にあるのを「内断熱」といいます。

外断熱と内断熱の違いを分かりやすくするために、内断熱のメリット・デメリットを紹介します。

内断熱のメリット

内断熱のメリットは、外断熱に比べて施工費用が比較的安く済むことです。

また、外壁の厚みを変えずに工場の広さをそのまま活用できるのも大きな利点です。

内断熱は外断熱に比べて施工が容易であり、短期間でのリフォームが可能なので、工場の稼働スケジュールへの影響も最小限に抑えられます。

内断熱のデメリット

内断熱は外断熱に比べて、断熱性が劣ります。

外断熱に比べると気密性が低いため、結露が起きやすいのもデメリットです。

事務所や工場に多い鉄筋コンクリートの建物は結露しやすく、建物内の機械がサビるなど不都合な影響を及ぼす可能性もあります。

結露は工場の機械だけでなく、建物の劣化に影響を与えるので、定期的なメンテナンスも大切です。

外断熱に関するよくある質問


外断熱に関するよくある質問を紹介します。

・断熱リフォームを実施する必要はある?
・断熱と遮熱の違いは何?
・断熱材と遮熱シートは併用できる?

気になるものがあれば、ぜひ参考にしてください。

断熱リフォームを実施する必要はある?

外壁に断熱リフォームを実施するメリットは以下のとおりです。

・働きやすい室温を保ちやすい
・光熱費に関する経費削減ができる
・企業としてSDGsに取り組める

断熱リフォームすることで、夏は比較的涼しく冬は暖かい最適な室温を保てます。

工場の場合、底冷えしたり熱気がこもったりしやすいものです。

そのため、働きやすい室温を保ち続けるには、光熱費がかかります。

工場内部の温度が安定すると、季節の変化や気温の急激な変化から従業員や機器を守ることが可能です。

労働環境を向上させることで、従業員の作業効率を高めます。

ほかにも、SDGsを掲げ会社全体で環境問題に取り組んでいる場合も断熱リフォームはおすすめです。

内断熱よりも断熱効果の高い外断熱にすることで、より効果的にエネルギーの無駄を減らせます。

このように、多くの工場や事務所にとって断熱リフォームの実施はメリットがあります。

断熱と遮熱の違いは何?

「断熱」は対流熱や伝導熱を防ぐことです。

一方で「遮熱」は輻射熱を反射して、熱を室内に伝えにくくすることです。

要するに断熱は熱の移動を防いで建物内の温度を保ち、建物の内部と外部の温度差を減少させます。

一方で遮熱は太陽や機械が発する熱を遮断し、快適さを維持します。

断熱と遮断は防げる熱の種類が違うので、似ているようでまったく違うものです。

断熱材と遮熱シートは併用できる?

断熱材と遮熱シートは併用可能です。

断熱と遮熱では防ぐことができる熱の種類が違うため、どちらも併用することでより効果的な暑さ対策を実施できます。

とくに工場や事務所の場合、機械から発せられる熱は断熱ではカットできません。

断熱効果を高めるためには、遮熱シートの併用がおすすめです。

外断熱のデメリットを補う遮熱材の併用も検討してみよう


外断熱は「狭い敷地内での施工に不向き」「換気設備を整える必要がある」「内断熱と比較して費用がかかる」というデメリットがあります。

しかし外断熱は、内断熱よりも断熱性能や気密性が優れています。

工場や事務所の場合は、外気温の変化に対応するだけではなく機械や人が発する熱に対する対策も必要です。

そのため、外断熱に加えて遮熱材(遮熱シート)も併用して導入するのがおすすめです。

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この記事は「内野 友和」が
書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。
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