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サーモバリアスリムは暑さ対策に効果的!特徴や施工方法を紹介

2023.10.05 Thu

工場の暑さ対策として、サーモバリアスリムを採用しようか検討している人もいるのではないでしょうか。

サーモバリアスリムは厚さわずか0.2ミリメートルの遮熱シートです。

極薄でありながらも建物内の温度上昇を抑えられるため、従業員の熱中症対策にも効果が期待できます。

しかし、サーモバリアスリムがどのような商品なのかよく知らない人もいるでしょう。

本記事ではサーモバリアスリムの特徴や、メリットとデメリットを詳しく解説していきます。

夏場の工場内が暑すぎて困っている人は参考にしてください。

サーモバリアスリムの特徴


サーモバリアスリムの特徴を解説します。

・厚さ0.2ミリメートルと薄い
・遮熱塗装とは違い施工性が高い

わずか0.2ミリメートルの厚さですが、高温になりやすい工場の厚さ対策に効果的です。

遮熱塗装との違いも解説するため、参考にしてください。

厚さ0.2ミリメートルと薄い

サーモバリアスリムは厚さ0.2mmのシートです。

非常に薄いことから断熱層を必要としない部位の施工に適しています。

気密性を高め、室内側の湿った空気が壁内に入るのを防ぐ「ベーパーバリア」と兼用可能です。

サーモバリアに使用される純度99%以上のアルミ箔は、熱の反射率を高くする効果があります。

閉じ込めた暖かい空気を放出しにくいため、冬は室内の暖まった熱が外に逃げるのを防ぎます。

夏は涼しく冬は暖かく仕事ができ、作業の効率化に有効です。

遮熱塗装とは違い施工性が高い

サーモバリアスリムは、遮熱塗装とは異なり施工性が高い(工事を行いやすい)です。

遮熱塗装では、作業する職人の腕によって仕上がりに差が出る可能性があります。

塗装はどうしても塗りムラが生じたり、季節や風の強さで乾き方が変わったりするからです。

一方、遮熱シートは屋根にアルミシートを貼り付けるため塗りムラが発生しにくく乾かす心配もなく、季節や天候にも左右されません。

安定した効果を望むなら遮熱塗装ではなく、遮熱シートのサーモバリアスリムがおすすめです。

サーモバリアスリムのメリット


サーモバリアを導入すると下記のようなメリットがあります。

・輻射熱を反射し工場内の温度上昇を抑える
・技術力の高い認定工事店でのみ扱っている

それぞれ詳しく解説します。

輻射熱を反射し工場内の温度上昇を抑える

遮熱シートのサーモバリアスリムは、輻射熱を反射して工場内の温度上昇を防げます。

輻射熱は主に太陽や機械設備などから放射される熱のことで、工場内が暑くなる主な原因です。

純度の高いアルミシートを使用しているサーモバリアスリムなら、輻射熱の97%をカットできます。

サーモバリアスリムを屋根に貼るだけで室内温度は11℃も下がるといわれています。

夏の工場内はすぐに温度が上昇するため、室温を下げられるサーモバリアスリムがおすすめです。

従業員が快適に仕事できると作業効率アップにもつながります。

技術力の高い認定工事店でのみ扱っている

サーモバリアスリムは完全施工販売店制度のため、技術力の高い認定工事店だけが扱えます。

サーモバリアスカイ工法の施工販売店とはメーカーの品質や販売、施工講習研修を受講して施工資格試験に合格した工事店のことです。

どの業者でも施工できるわけではありません。

不便に感じるかもしれませんが、信頼できる業者のみが取り扱っているため施工不良のリスクを大きく減らせます。

雨漏りを防ぐ

サーモバリアスリムは遮熱だけではなく、雨漏りも防止できます。

サーモバリアスカイ工法で使用する材料は、アルミと塩ビシートをあわせた素材です。

塩ビシートの耐久性とアルミの遮熱性、耐候性は雨漏り防止に効果的です。

工場で雨漏りが生じると商品が濡れて劣化し、廃棄処分になる可能性があります。

さらに機械の故障や漏電による火災、感電事故を引き起こす場合もあり危険です。

サーモバリアスリムは暑さ対策と同時に雨漏り対策もできるためおすすめです。

サーモバリアスリムのデメリット


多くのメリットがあるサーモバリアスリムですが、デメリットもあります。

・対流熱と伝導熱は防げない
・結露しやすい

導入する際には、メリットとデメリットの両方を理解したうえで施工しましょう。

対流熱と伝導熱は防げない

輻射熱を反射できるサーモバリアスリムですが、対流熱と伝導熱は防げません。

エアコンや暖房機などに活用されている対流熱は、熱をもった分子が自由に移動できる性質を持っています。

伝導熱はホットカーペットや湯たんぽなど、触ったところだけ温かさを感じるという特徴があります。

サーモバリアは上記のような対流熱と伝導熱は防げないため、完全に遮熱できるわけではありません。

断熱材を併用してより効果的な暑さ対策を行いましょう。

結露しやすい

工場内が暖かく、屋外が寒くなる冬は結露が発生しやすいです。

結露対策には遮熱シートだけではなく、断熱材との併用がおすすめです。

遮熱シートのサーモバリアスリムは輻射熱に効果的ですが、対流熱と伝導熱は防げません。

断熱材も使用することで、対流熱と伝導熱も防ぐ効果が期待できます。

サーモバリアの工法


サーモバリアには2種類の工法があります。

・スカイ工法
・トップ工法

それぞれ特徴があるため、詳しく解説します。

スカイ工法

スカイ工法では金属製の材料を用いた折板屋根にアルミシートを貼ります。

輻射熱に優れたアルミ箔のスカイシートを貼るだけなので、職人の技術や天候に左右されにくいです。

保持力と水密性に強い専用の両面テープの使用により強度も安心です。

安定した遮熱効果のほか、アルミシートと樹脂シートによる防水性能で雨漏り防止にもつながります。

トップ工法

トップ工法は屋上の勾配がない陸屋根に貼ります。

工場のほか学校や体育館などの屋上に貼ることで輻射熱を反射し、温度上昇を抑える仕組みです。

トップ工法は表面のアルミ材で防水できます。

素材はスカイ工法と同じのため、効果に大きな差はありません。

サーモバリアスリムの施工方法


サーモバリアスリムの施工方法を紹介します。

・屋根にサーモバリアスリムを取り付け
・胴縁取り付け
・野地板取り付け
・ルーフィング取り付け
・屋根材取り付け

サーモバリアスリムは専用の両面テープで屋根に貼りつけます。

サーモバリアスカイ工法は風速40メートルの耐風圧試験をクリアしています。

風速40メートルは屋根瓦が広範囲にわたって飛散し、道路標識が傾くほどの強風です。

多少の暴風では、サーモバリアが剥がれて飛んでしまうリスクはかなり低いです。

サーモバリアスリムに関してよくある質問


サーモバリアスリムに関して、よくある質問を紹介します。

・サーモバリアの耐用年数は?
・サーモバリアの工事期間は?
・断熱材と遮熱材の違いは?

不明点があれば、施工前に解消しておきましょう。

サーモバリアの耐用年数は?

サーモバリアの耐用年数は約10年です。

24時間365日、屋外に露出しているため経年劣化は避けられません。

サーモバリアの工事期間は?

工事期間の目安は下記のとおりです。

・50平方メートルの屋根で約4日
・100平方メートルで約6日
・500平方メートルで約20日

屋根の大きさや状態にもよるため、正確な日数は依頼する業者へ聞いてみてください。

断熱材と遮熱材の違いは?

断熱材は熱の伝わりを遅くして、遮熱材は熱そのものを反射します。

断熱材の目的は熱が伝わるのを防ぐことで、空気の層が厚いほど断熱性能がアップします。

ただし、断熱材は太陽の熱を吸収してしまうところがデメリットです。

夏場は屋根裏や壁の中の断熱材が太陽の熱を溜め込み、工場内にまで伝わってしまい高温になります。

一方、遮熱材は太陽の熱を反射するため断熱材のように熱を溜めません。

それぞれ異なる特徴があるため、より効果的に暑さを防ぐなら断熱材と遮熱材の併用がおすすめです。

作業を効率化するためにもサーモバリアスリムの導入を検討しよう


工場内の暑さ対策には、遮熱シートのサーモバリアスリムがおすすめです。

わずか0.2ミリメートルの厚みですが、輻射熱を反射して建物内の温度上昇を防ぎます。

工場内の温度が高くなり安い夏場は、従業員の健康を守ることが事業主には求められるものです。

暑くなりやすい工場にサーモバリアスリムを導入し、快適な環境を整えましょう。

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この記事は「内野 友和」が
書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。
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