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工場用の遮熱カーテンとは?メリットデメリットやおすすめ暑さ対策を紹介

2023.09.01 Fri

「工場が暑いから遮光カーテンで対策したい」
「遮光カーテンは効果があるの?」
このように思っている方もいるのではないでしょうか?

工場用の遮光カーテンはあまり暑さ対策としておすすめできません。

あくまでも空調の効きをサポートするための設備だからです。

多少の効果はありますが、遮光カーテンよりも他の暑さ対策、特に遮熱シートの設置がおすすめです。

本記事では、遮光カーテンのメリットやデメリット、おすすめの暑さ対策について紹介します。

従業員が熱中症にならず、快適に作業できる環境を作るためにも、ぜひお読みください。

工場用の遮熱カーテンとは

工場用の遮熱カーテンは、工場の間仕切りや窓で使用される、熱を防ぐためのカーテンです。

主に空調の効きをよくするために用いられています。

のれん式、スライダー式などの種類が豊富です。

透明のフィルムやアルミニウムなど、商品によって使われている素材が異なります。

工場用の遮熱カーテンを導入するメリット

工場用の遮熱カーテンを導入するメリットとして、以下の5つがあります。

・空調効率が上がる
・電気代を抑えられる
・開閉の手間がない
・ほこりの侵入も防止できる
・比較的コストを抑えられる

空調効率が上がるため、スポット空調を導入しなくても工場内を涼しくできます。

空調効率がよくなると、エアコンの温度を過度に下げる必要がなくなり、省エネ対策としても有効です。

カーテンのため、開閉が簡単でスライダー式であればフォークリフトも簡単に通れます。

ほこりが入りにくくなるので、精密機械を清潔に保つことが可能です。

遮熱用の扉を設置するよりも手間がかからず、コストを抑えられます。

工場用の遮熱カーテンを導入するデメリット

遮光カーテンはメリットもありますが、一方で以下のようなデメリットがあるため、おすすめできません。

・カーテン単体で温度が下がるわけではない
・室温が高いとカーテンで囲んだ部屋に熱がこもってしまう
・移動や運搬がしにくくなる場所が出る
・見通しが悪くなり、思わぬ事故につながる可能性がある

遮光カーテンはあくまでも空調の効きをよくするための設備で、熱を逃がす能力をもっていません。

空調が弱いと、間仕切りの中に熱がこもるため、熱中症のリスクが高くなってしまいます。

カーテンが頻繁に開閉されると、涼しい空気が逃げてしまうのもデメリットです。

設置できる場所も限られるので、他の暑さ対策を実施することをおすすめします。

工場用の遮熱カーテンの代わりになるおすすめ暑さ対策


工場用の遮熱カーテンの代わりになる暑さ対策として、以下の8つが挙げられます。

・遮熱シート
・遮熱塗装
・断熱材
・スプリンクラー
・スポットクーラー
・工業用空調機
・大型扇風機
・ファン付き作業服

それぞれのメリットとデメリットを紹介しますので、自社に適した対策を導入しましょう。

遮熱シート

遮熱シートは輻射熱を反射するシートで、主に屋根に使われています。

施工しやすく工期が短いので、気軽に導入できる点がメリットです。

太陽光による輻射熱が伝わりにくくなるため、室内の温度を下げやすくなります。

遮熱シートの中でもサーモバリアが特におすすめです。

サーモバリアは太陽の熱を反射しやすいアルミ素材を使用しており、高い遮熱が期待できます。

太陽光から来る熱を97%反射する効果があり、シートを貼るだけで夏の室内温度を11℃下げることが可能です。

デメリットとして、空気によって流れてくる対流熱や、屋根から直接室内に伝わる伝導熱を防ぎにくい点が挙げられます。

ただし、室内の熱が上昇する原因のほとんどが、太陽から電磁波を介して伝わる輻射熱です。

輻射熱を大幅にカットできるので、遮熱シートは暑さ対策に大きな効果をもたらします。

遮熱塗装

遮熱塗装は太陽光の輻射熱を反射して、温度上昇を抑える効果があります。

屋根が熱を吸収するのを抑えられるので、室内に熱が伝わりにくいです。

ただし、表面が汚れてしまうと効果が薄れるというデメリットがあります。

作業者の塗装技術も必要で、人によってムラができやすい点も問題です。

塗装は工数も必要になるので、同じ効果がある遮熱シートのほうが効果も高く工期を短くできます。

断熱材

断熱材は屋根や外壁に使うことで、熱を室内に伝えにくくする効果があります。

室内の気温上昇を抑えられ、エアコンの効きがよくなります。

主に対流熱や伝導熱を防ぐ際におすすめです。

ただし熱の伝導が遅くなるだけなので、熱自体は時間をかけて室内に入ります。

太陽光による輻射熱を通してしまうため、断熱材のみでの対策では大きな効果が得られません。

工場の外壁を改修しなければならず、稼働をストップしなければならないこともデメリットです。

スプリンクラー

屋根にスプリンクラーを設置して、水を撒くことで室内の温度を下げられます。

打ち水のように、水が水蒸気になる際に熱を吸収する気化熱を利用することで、屋根の温度が下がります。

給水ポンプを設置するだけなので工期が短く、導入しやすいのがメリットです。

ただし散水によって屋根が劣化しやすくなる、というリスクがあります。

水分によってコケも生えやすくなるので、定期的にメンテナンスが必要です。

スポットクーラー

スポットクーラーは冷たい風をピンポイントで当てられる空調機です。

作業者に向けて直接風を送れるため、熱中症対策におすすめです。

移動式で設置スペースの自由度が高く、簡単に作業者に合わせてクーラーの向きを変えられます。

ただし床に設置するため、作業スペースが減少して邪魔になってしまう可能性があります。

工業用空調機

工場全体を冷却したい場合は工業用の空調機を導入しましょう。

通常のエアコンよりも出力が強く、効率よく冷却できます。

天井に設置するため、場所をとらない点もメリットです。

ただし大規模な工事が必要で、コストがかかりやすい点がデメリットとして挙げられます。

工場の稼働を停止しなければならないリスクもあります。

大型扇風機

空調の効きをよくするためには、大型扇風機もおすすめです。

数十メートル先まで送風できる製品もあり、広い敷地内でも空気が循環します。

天井につけたい場合は、シーリングファンの導入をご検討ください。

ただし大型扇風機は風が強く、ほこりが舞いやすいのがデメリットです。

ほこりが機械に付いて動作不良を起こしてしまうリスクがあるので、こまめにメンテナンスを実施するなど注意しましょう。

ファン付き作業服

ファン付き作業服は、腰やわきに小型ファンが装備された服のことです。

ファンによって空気を循環させられ、汗を乾かせます。

服の内側の熱を逃がせるので、体温が低下しやすくなり、熱中症対策としてもおすすめです。

ただし温度調節ができず、高温の環境では温風が服の中に流れてしまうというデメリットがあります。

工場の暑さ対策には遮熱カーテンよりも遮熱シートがおすすめ


工場の暑さ対策に遮熱カーテンは向いていません。

空調を効きやすくできる効果はあるものの、単体で熱を抑える効果がないためです。

空調が効きにくいところをカーテンで囲んだ場合、熱がこもりやすくなるため、かえって熱中症のリスクを高めてしまいます。

工場の暑さ対策をするのであれば、以下の8つを実施しましょう。

・遮熱シート
・遮熱塗装
・断熱材
・スプリンクラー
・スポットクーラー
・工業用空調機
・大型扇風機
・ファン付き作業服

上記の中でも、サーモバリアという遮熱シートが効果的です。

作業員が熱中症にならないような環境を作れるよう、さまざまな暑さ対策を施しましょう。

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この記事は「内野 友和」が
書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。
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