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輻射熱(放射熱)とは?工場の暑さの原因と対策について詳しく紹介

2023.09.03 Sun


「夏場になると工場の中が暑くて作業効率が下がってしまう」
「工場が暑くて熱中症になる従業員が発生しそうで不安」
このように悩むことはありませんか?

室内が熱くなる大きな原因の1つとして、輻射熱(ふくしゃねつ)が挙げられます。

輻射熱は放射熱とも呼ばれており、主に太陽の直射日光が電磁波を介すことで温度が伝わり、暖かくなる現象のことです。

輻射熱を抑えるには性質を理解して対策を練ることが大切になります。

本記事では、輻射熱について紹介します。

暑くなる原因と対策も紹介していますので、工場内の暑さにお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。

輻射熱(放射熱)とは?


輻射熱は電磁波を介して伝わる熱のことで、放射熱とも呼ばれています。

電磁波の中でも遠赤外線を介して熱が移動することで、暑くなったり冷たくなったりするのが特徴です。

輻射熱の身近な例として、バーベキューの火があります。

火に直接触れているわけでもなく、暖まった空気が風で運ばれてきているわけでもないのに暑いと感じるのは、輻射熱の影響です。

太陽光を暑いと感じる現象も輻射熱が原因です。

太陽の熱が家や工場の屋根と外壁に伝わった結果、室温が上昇してしまいます。

輻射熱は身体にも伝わります。

長い間温度の高い室内や外にいると、熱中症になるリスクがあるため注意が必要です。

また、熱の伝わり方には輻射熱の他に伝導熱と対流熱があります。

以下でそれぞれ詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

対流熱との違い

対流熱とは、液体や気体で流れた熱のことです。

対流熱の例としてエアコンが挙げられます。

暖かい風や冷たい風が流れることで熱が伝わるのが、対流熱の特徴です。

お風呂の湯面が熱く、底がぬるいという現象も対流熱のひとつです。

水よりもお湯のほうが体積は大きく比重が軽くなっていることから、お湯が上部に対流して湯面が熱くなっています。

伝導熱との違い

伝導熱とは、直接熱を持った物体に触れることで伝わる熱のことです。

温かいお茶の入ったコップを持つと熱いと感じることが、伝導熱の例として挙げられます。

アイスを食べたときに冷たさが舌に伝わることも、伝導熱の一例です。

湯たんぽや冷却シートなども、伝導熱を利用した商品といえます。

直射日光以外で輻射熱(放射熱)が工場に伝わる原因


工場の場合、直射日光以外にも以下のようなところから輻射熱が伝わります。

・アスファルトやコンクリート
・自動車
・工場内の設備

上記も工場内が輻射熱にさらされる原因になるので、対策する前に仕組みについて把握しておきましょう。

アスファルトやコンクリート

アスファルトやコンクリートは、太陽から熱を吸収してしまうため、輻射熱が発生する原因になります。

夏に道路を歩くと地面から熱を感じるのは、アスファルトとコンクリートの影響です。

工場周囲がコンクリートやアスファルトで覆われていると、地面が熱され、その熱が伝わって室内まで入り込むため室温が高くなります。

自動車

駐車している自動車も、太陽光によって輻射熱を発生させます。

車のボディは金属でできているため、太陽の熱を吸収しやすく、輻射熱が発生しやすいという仕組みです。

工場の近くに駐車場を設置しているところほど、室内に伝わりやすくなります。

工場内の設備

工場の場合、太陽光に当たっていない機械からも輻射熱が発せられます。

たとえば、溶鉱炉や溶接ロボットが輻射熱の原因になっていることが多いです。

機械が輻射熱を発してしまうと、機械周辺だけでなく工場全体に広がってしまいます。

空調を効かせたとしても、機械の熱が上回って工場内が熱くなる恐れがあるので注意が必要です。

工場内の暑さを抑える方法


太陽光や機械の輻射熱などによって工場内が暑くなると、熱中症のリスクにさらされてしまいかねません。

特に工場で熱中症が発生すると、労災につながる場合があるので、企業はしっかりと対策を考える必要があります。

工場内の暑さを抑える方法として、以下の4つが挙げられます。

・遮熱シートを屋根に施工する
・スプリンクラーによる散水を実施する
・シーリングファンやサーキュレーターを設置する
・ひさしを設置する

社員が熱中症にならないよう、自社にあった対策を実施しましょう。

遮熱シートを屋根に施工する

工場の屋根や外壁に遮熱シートを設置することで、室内に入り込む輻射熱を抑えられます。

輻射熱を反射する効果がある素材を使っているので、室内に伝わりにくい仕組みになっています。

熱が入り込みにくくなるので空調の効きもよくなり、省エネにも効果的です。

機械設備に遮熱シートを取り付けることで、機械の輻射熱による室温の上昇を防げます。

特に遮熱シート「サーモバリア」を活用することで、より効果的な暑さ対策を実施できます。

サーモバリアとは輻射熱の反射率の高い、純度99%のアルミ箔の遮熱シートのことです。

輻射熱を97%カットできるので、工場内の温度を抑えられ、空調の効率を高められます。

認定を受けている工事店のみが扱える遮熱シートなので、技術をもっている業者に安心して施工してもらえます。

なおクールルーフ.jpは認定を受けている工事店のため、気になっている方はぜひお気軽にお問い合わせください。

スプリンクラーによる散水を実施する

工場の屋根にスプリンクラーを設置して散水することで、屋根が熱くなりにくくなり、室内の温度上昇を抑えられます。

屋根に水が撒かれると、水分が蒸発して気化する際に地面や屋根の熱を奪うので、温度が下がる仕組みです。

ただし、材料によっては屋根が劣化してしまう可能性があるので注意しましょう。

屋根材によってはサビが発生するリスクもあるので、材質を確かめてから導入することをおすすめします。

シーリングファンやサーキュレーターを設置する

シーリングファンやサーキュレーターは、空調の効率をよくするのにおすすめです。

シーリングファンとは、天井に取り付ける扇風機のような設備のことです。

空気が循環するため、工場内に空調の涼しい風が行き渡ります。

汗が蒸発する際に熱を奪う「気化熱」によって、作業員の体温を下げやすくする効果もあります。

ただし工場内のような広いスペースだと、空気が全体まで流れにくく、効果が感じられない場合もあるので注意が必要です

ひさしを設置する

工場の入口や窓にひさしを設置するのも一つの手段です。

ひさしとは、扉や窓などの上に設置されている簡易的な屋根のことです。

日光の当たる場所にひさしを設置することで、日光が直接扉や窓に入ることを防げます。

ただし設置した場所以外に効果がないため、手間と効果を考えると、あまりおすすめできません。

輻射熱(放射熱)による暑さ対策の注意点


輻射熱対策に断熱材を使おうと考えている人もいるかもしれませんが、思ったほど効果が得られない場合があるので注意しましょう。

断熱材はあくまで熱の伝わり具合を遅くするものです。

長時間熱が与えられると、室内に熱が伝わりますし、そもそも断熱材では輻射熱を防げません。

羽毛布団を干したときのように、太陽光の熱を吸収してしまうので、最終的に室内が高温になってしまいます。

断熱材は伝導熱と対流熱を防げますが、輻射熱を抑えられないので、間違えて使わないようにしましょう。

ただし、遮熱シートと断熱材を併用すれば夏の暑さをより抑えられるようになるので、熱中症対策に力を入れたい方はどちらも導入してみてください。

輻射熱(放射熱)の性質を把握して正しい工場の暑さ対策を実施しよう


輻射熱は遠赤外線によって伝わってくる熱のことで、主に太陽光によって発生します。

輻射熱は室温が上昇する主な原因なので、暑さ対策には輻射熱を遮るのが効果的です。

断熱材は輻射熱を防げないので、期待するほど暑さを防げない可能性があります。

工場内の暑さ対策なら遮熱シート、特にサーモバリアがおすすめです。

遮熱シート「サーモバリア」は97%の輻射熱をカットできるので、室温が上がりにくくなります。

工期も比較的短く抑えられるので、ぜひ導入を検討してみてください。

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この記事は「内野 友和」が
書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。
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