「工場の中が暑くて、従業員の体調が心配」
「暑さのせいで作業効率が落ちているのが気になる」
工場の暑さをそのままにしておくと、熱中症による健康被害や業務効率の低下につながる可能性があります。
本記事では工場の暑さ対策を検討している方に向けて、設備投資を行う際に申請できる補助金や申請方法について紹介しています。
工場内の暑さ対策が必要な理由なども解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
工場内の暑さ対策には補助金がもらえる可能性があります。
補助金は都道府県や市町村などの地方自治体が独自に実施しています。
定められた募集期間内に申請を行うケースが多く、予算上限に達したり期限を迎えたりすると申請が締め切られることがほとんどです。
工場の暑さ対策のための設備投資を行う際は、早めに地方自治体の補助金の募集内容を確認しましょう。
工場の暑さ対策を実施する場合、補助金を適用できる可能性があります。
たとえば屋根に遮熱シートを張る工事では、カーボンニュートラル・工場就労環境改善・働き方改革に関する補助金を使って、暑さ対策の設備投資を行った会社がありました。
内容によっては、事業再構築補助金や小規模事業者持続化補助金も対象となる可能性があります。
検討している暑さ対策が補助金の対象になるかどうか、国・都道府県・市町村の補助金を調べてみましょう。
暑さ対策を検討している方におすすめなのが、遮熱シートの設置工事です。
遮熱シートを屋根に設置することで、太陽光を反射させて、太陽からの熱(輻射熱)が室内に届きにくくなります。
遮熱シートを設置する場合、「カーボンニュートラル・工場就労環境改善・働き方改革に関する補助金」を適用できる可能性があります。
もし遮熱シートの設置を検討している場合は、上記の補助金が適用できないか検討してみましょう。
自治体に問い合わせたり地元の業者に相談したりすることをおすすめします。
補助金の申請方法と手順について解説します。
・補助金の適用について確認、相談をする
・補助金の申請可否が出たら工事契約を行う
・完了報告を提出する
補助金は国や都道府県、市町村が独自に実施しているため、申請方法や手順が地方自治体によって異なる可能性があります。
今回は東京都葛飾区が実施する「事業所用かつしかエコ助成金」を参考に具体例を紹介します。
工場や事業所のある地域で、対象となる補助金があるか確認をしましょう。
ネット検索をしたり、工事を依頼する業者に相談をしたりする方法で確認できます。
補助金には申請期限や交付に関する要件があるので、申請前にチェックしておきましょう。
条件に合致する補助金があったら、さっそく申請をおこないます。
「事業所用かつしかエコ助成金」では、申請内容にもよりますが、協議書、見積書、図面、カタログ等、施工前写真、納税証明書などの用意が必要です。
見積書や図面などは、業者に相談して必要書類を用意してもらいましょう。
ただし工事契約は補助金がもらえると決まってから結びましょう。
申請可否が分かる前に着工すると、補助金がもらえない可能性があります。
工事が完了したら、自治体に完了報告を行います。
その後、補助金が振り込まれるという流れです。
「事業者用かつしかエコ助成金」では、工事完了後2ヶ月以内に完了報告を提出する必要があります。
その後、助成金交付額確定通知書送付まで3〜4週間、助成金振り込みまで3週間程度要します。
工場の暑さ対策として従業員におすすめしたい行動や、快適に過ごせる便利アイテムを紹介します。
すぐ取り入れられるアイデアもあるので、業務効率化のために検討してみてください。
・こまめに水分補給や塩分補給を行う
・空調服を着用する
・空調や屋根用スプリンクラーを導入する
下記では、それぞれの対応や便利アイテムについて具体的に解説します。
工場が暑いときは、意識して水分補給・塩分補給を行うことが大事です。
暑さで汗がでるときは、水分と同時に塩分やミネラルも失われているからです。
喉が渇いたと自覚する前にスポーツドリンクを飲んだり、水と一緒に塩飴を舐めたりすると熱中症予防にもつながります。
空調が行き届かない場所や屋外の作業にも重宝するのが、電動ファン付きの作業服です。
あらかじめ服に取り付けられた小型のファンが外気を取り込み、汗を蒸発させて体を冷やしてくれるので快適に過ごせます。
小型のファンはバッテリーで動くので、電源のない場所でも使えます。
工場の内部を涼しくするには、空調設備の導入をおすすめします。
自動空調システムやスポット空調、大型扇風機、サーキュレーターなど様々な種類があるので、暑さの程度や設置場所の大きさに合わせて検討が必要です。
空調は電気代などのコストがかかりますが、暑さ対策として有効です。
夏場など外からの熱が気になるときは、屋根に散水して温度を下げる、屋根用スプリンクラーも活躍します。
工場の暑さ対策が必要な理由は下記のとおりです。
・工場が暑いと作業効率が低下してしまう
・暑さによって従業員に健康被害が及ぶ可能性がある
暑さ対策が不十分だと業務効率に影響がでたり、従業員が体調を崩したりするなど、会社の損失につながる事態が懸念されます。
事故発生など労災事故につながる危険性も無視できません。
工場で暑さ対策を実施する必要性について詳しく見てみましょう。
人間の体は暑さによって体力を余分に消耗してしまいます。
暑いと多量の汗をかき、水分だけではなく塩分やミネラルなど体の調子を整えるための栄養素も排出されてしまいがちです。
また体力を消耗すると集中力も低下するため、作業効率が悪くなる恐れがあります。
通常であれば難なく行える業務が、暑さによってケアレスミスが発生する可能性もあるのです。
工場の暑さ対策は、業務効率化という観点からも重要です。
従業員が暑さによって体調を崩したり作業中に倒れたりすると、労災事故につながる恐れがあります。
よく心配されるのが熱中症です。
熱中症は頭痛やめまい、吐き気、立ちくらみなどの症状が現れるほか、重度のものだと後遺症が残る危険性もあります。
ほかにも、暑さによって脱水症状や食欲不振を引き起こし、疲れやすくなったり、全身がだるくなったりするなど、夏バテのような症状が発生することもあります。
工場の暑さ対策は従業員の健康のため、業務効率向上のために必要です。
高額な設備投資は難しいという方は、工場の暑さ対策で申請できる補助金を検討してみてください。
補助金は地方自治体によって異なるので、交付条件や申請期間などをインターネットで確認したり直接問い合わせたりすることが重要です。
また地元の業者に相談して、工場の暑さ対策で適用できる補助金がないか質問してみるのもおすすめです。
補助金の申請と合わせて、ぜひご検討ください。