工場を経営している方の中には「節電対策をしてコストを減らしたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、工場で行える節電アイデアを紹介しています。
無料ですぐに試しやすい節電アイデアと、お金はかかるけど高い効果が期待できる節電アイデアに分けて紹介しています。
この記事を読めば、自社の状況に合った節電対策が見つかるので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
目次
本章では無料でできて、すぐに実践しやすい工場の節電アイデアを3つ紹介します。
・照明をこまめに消す
・不要な機器の電源を消す
・エアコンの温度設定を見直す
どれも簡単な方法なので、ぜひ試してみてください。
まずは工場内の照明をこまめに消すことをおすすめします。
人が作業していないスペースの照明はこまめに消したり、広告照明も点灯時間を減らしたりすると、節電につながります。
照明の数が多く、こまめに消すのが難しい場合は、人の気配を感じると点灯する人感センサー付きの照明を取り入れるのもおすすめです。
不要な機器の電源を消すことも、節電につながります。
製造機器は使用中でなくとも、電源を入れているだけで電気を多く消費するからです。
そのため今日はもう使わない機器の電源は、こまめに消しておくことをおすすめします。
エアコンの温度設定を見直すことも、節電に有効です。
工場内のエアコンの温度をすべて一定にするのではなく、作業するスペースや作業の内容に合った温度設定にします。
たとえば座ってできる比較的簡単な作業であればそこまで涼しくせず、体をよく使う作業であれば少し涼しく感じる温度設定にしてみてください。
またサーキュレーターをいくつか設置すると、エアコンから出る風を工場内に上手く循環させてくれます。
エアコンの温度を極端に下げずとも快適に作業できる環境を作りやすく、節電にもつながりやすいです。
本章では、費用はそれなりにかかりますが、高い効果が期待できる工場の節電アイデアを6つ紹介します。
・外壁や屋根、窓に遮熱対策を施す
・エアコンの整備もしくは更新する
・製造機器のメンテナンスを実施する
・照明をすべてLEDに取り替える
・太陽光パネルを設置する
・蓄電池を導入する
以下で1つずつ解説していきます。
外壁や屋根、窓に遮熱対策を施すと、節電効果を感じやすいです。
たとえばサーモバリアという遮熱シートを屋根に貼ることで、太陽による屋根の表面温度の上昇を大幅に抑えられるので、室内温度が上昇しにくくなります。
エアコンの温度をそこまで下げなくとも快適に作業できるため、節電につながりやすいです。
おすすめの遮熱方法は後述しているので、気になる場合は目を通してみてください。
窓ガラスに遮熱シートを貼るほか、カーテンやブラインドを付けることでも、室内の暑さを軽減できます。
エアコンの温度を必要以上に下げなくてよいので、節電につながります。
とくに太陽の光が当たりやすい場所の窓に施すのがおすすめです。
効果の高い節電アイデアとして、エアコンの整備もしくは更新も挙げられます。
具体的には以下の方法を試してみてください。
・エアコンの内部を清掃する
・新しいエアコンに取り替える
・エナジーセーバーを取り付ける
それぞれについて説明していきます。
エアコンのフィルターやファンにホコリや油分が溜まると、設定温度に到達するまでに時間を要するため、綺麗な状態のときよりも電力消費が激しいです。
そのため定期的にエアコンを掃除することをおすすめします。
また室外機の前に物を置いている場合、工場内から放出した空気をまた吸い込んでしまい、冷暖房の効きが悪くなりやすいので注意してください。
業務用エアコンの耐用年数は約10~15年です。
劣化状況や使用環境にもよりますが、長く使っている場合は電力効率が悪くなっている可能性が高いです。
新しいエアコンに取り替えることで、消費電力を大幅にカットできる可能性があります。
またエアコンを新しくすれば、設定温度を1度ぐらい上げても体感温度はさほど変わらず、節電しながら快適に作業ができるようにもなります。
エナジーセーバーは室内温度を自動で探知し、ムダな運転を抑えてくれる装置のことです。
エアコンに設置することで余計な電力消費を抑えられるため、節電につながります。
製造機器のメンテナンスの実施も、節電効果を感じやすいです。
モーターやコンプレッサーをはじめとした機器は、汚れが溜まっていたり部品の摩擦がひどかったりすると、作業する際に余計な電力を消費してしまいます。
また製造機器の温度が高いほか、異音がするといった状態を放置すると機器に負担がかかり、消費する電力が増えるだけでなく故障することもあります。
メンテナンスすることで、余計な電力消費を防げるので、節電効果を感じやすいです。
またインバーターを取り付けるのもおすすめです。
インバーターは機器の電圧や周波数を自動で変え、モーターやファンの回転数を抑えてくれる装置です。
製造機器にインバーターを取り付ければ、必要最小限の電力で動かせるため、節電につながります。
照明をすべてLEDに取り替える方法も、節電効果を感じやすくなります。
LED電球は白熱電球と比較すると、消費電力が約80%少ないです。
寿命も長いため、白熱電球のように何回も交換せずに済みます。
発熱量も少なく、照明の熱による室温の上昇も抑えやすいです。
エアコンの温度を大幅に下げる必要がなくなるので、節電につなげられます。
効果の高い節電アイデアとして、太陽光パネルの設置も挙げられます。
工場の屋根や駐車場をはじめとした空きスペースに太陽光パネルを設置すれば、電力会社から供給されている電力を削減できるからです。
初期費用が高く数百万~数千万円かかる場合もありますが、補助金制度を活用できるケースもあります。
蓄電池を導入することも、大きな節電につながります。
蓄電池は、充電すれば何度も利用できる電池のことです。
たとえば太陽光パネルなどで自家発電した電気を蓄電池に貯めて、工場の稼働時間に利用すれば、電力会社から供給されている電力を使わずに済みます。
蓄電池も太陽光パネルと同じく、補助金制度を活用できるケースがあるので、費用を抑えやすいです。
工場の節電効果を高めたい場合は「サーモバリア スカイ工法」がおすすめです。
アルミ箔を使用した遮熱シートを屋根の上から貼っていく工事方法で、以下のような特徴があります。
・工場内の暑さが大幅に軽減される
・仕上がりが作業者の技量に左右されない
・雨漏り対策にもなる
1つずつ解説していきます。
サーモバリアを屋根に貼ることで、太陽からの輻射熱を約97%カットできるため、室内の暑さも大幅に軽減されます。
実験によると、屋根の表面温度は元の温度から約36.5度、室内温度は約11度も下がりました。
暑さが軽減され、冷房温度をそこまで下げなくてよいため、節電につながります。
今まで折板屋根の熱対策には遮熱塗装が一般的でしたが、作業者の技量によって仕上がりにバラつきがありました。
一方サーモバリア スカイ工法は、作業者の技量に関係なく綺麗に仕上がります。
均一な遮熱効果が発揮されるため、節電効果も期待できます。
サーモバリア スカイ工法は雨漏り対策にも有効です。
折板屋根はボルトの固定部分から、雨漏りするケースが多いです。
サーモバリア スカイ工法ではジョイント部分も遮熱シートで覆うため、雨水が浸入しにくくなります。
不要な照明や機器の電源をこまめに消すほか、エアコンの温度設定の見直しは、簡単なためすぐにでも実践できます。
費用がかかっても高い節電効果を得たい場合は屋根や外壁、窓の遮熱対策、エアコンや製造機器の整備や更新、LED電球や太陽光パネル、蓄電池の導入を検討してみてください。
節電してコストの軽減につなげるためにも、本記事で紹介した節電アイデアを参考にして、すぐに行動に移すことをおすすめします。